お久しぶりです。今年初投稿となります^^;
今回はiPhoneの脱獄(Jailbreak)方法についてまとめてみました。脱獄方法はiPhoneの世代やiOSのバージョンごとに数多く分岐するので現時点(2023年2月)での情報を記載します。
① 脱獄(Jailbreak)とは
この記事を見ている方の大半は脱獄(Jailbreak)について説明不要かと思いますが、軽くだけ説明しておきます。

脱獄(Jailbreak)とは、iPhoneやiPadなどの基本プログラムであるiOSを非公式ツールを用いて改変することで、Appleの認可を受けていないアプリを動作可能にできるというものです。
要するに、通常のiPhoneやiPadではできないことを可能にするってことですね。具体的には、
- ホーム画面を自由にカスタマイズ
- YouTubeやSNSの動画を直接DL
- システムフォントを変更
- ネットの広告ブロック
などなど挙げればキリがないくらいあります。気になる方はググってみてくださいね。
② 世代別・脱獄(Jailbreak)方法
では早速iPhoneの脱獄方法について紹介していきますが、その前に注意事項を記載しますので目を通してくださいね。
脱獄をすると端末が動かなくなったり、公式の修理を受けられなくなるといったリスクがありますので当記事を参考にされる方はすべて自己責任でお願いいたします。
なお、iPhoneの世代・iOSバージョンごとに紹介していきますが、iPhone 3GS(2009年)~iPhone 5(2012年)まではiOSの最終バージョンのみとなります。
1) iPhone 3GS

iOS 6.1.6(最終版)は『p0sixspwn』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
ざっくりとした流れとしては、iPhoneをPCに接続し『p0sixspwn』の画面にある「Jailbreak」ボタンを押してしばらく待つだけですね。
2) iPhone 4

iOS 7.1.2(最終版)は『Pangu』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
iPhoneの日付を【2014年6月2日】に手動で変更するというちょっと変わった手順が含まれますが、特に難しい操作はありませんので簡単にできるかと思います。
3) iPhone 4S

iOS 9.3.6(最終版)は以下の3つの脱獄ツールが有効です。
- Phoenix
- p0laris
- openpwnage
どれも一長一短といった感じですが、個人的には『Phoenix』がおすすめですので、以下のサイトを参考にしてみてください。
今回は少し作業が複雑になりますが、上記の3つをそれぞれ試してみるのも良いでしょう。
4) iPhone 5/5C

iOS 10.3.4(最終版)は『h3lix』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
なお、iPhone 5Cは最終iOSが10.3.3となりますが、5Cでも『h3lix』で脱獄可能です。
5) iPhone 5S

iPhone 5S以降のモデルはiOSバージョンによって脱獄の可否や方法が分かれてくるので、ここからはiOSごとに紹介していきます。なお、iOS12.5.7(2023年2月現在)が最新です。
【 iOS 12 】
■ iOS 12.0 ~ 12.5.7
iOS12の全バージョンに対応した唯一の脱獄ツールが『Checkra1n』です。

ただし、この『Checkra1n』はMacとLinuxでのみ動作するので、Windowsユーザーには無縁かと思われますが、USBメモリにcheckra1n用Linuxをインストールし、Windowsでも実行出来る『checkn1x』とツールが存在しますのでこちらを使えばWindowsでも脱獄作業が行えます。
Windowsの場合はUSBにLinuxを構築するという手間が増え、これまでの脱獄ツールよりも作業が増えますが全iOS12に対応しているのは魅力ですね。
■ iOS 12.0 ~ 12.5.5 (12.5.7)
続いて紹介するのは『Chimera』(v1.6.4)です。

この『Chimera』の特徴としては、これまでに紹介した脱獄ツールのようなPCを用いての脱獄だけでなく、iPhone単体でも脱獄が可能です。
上記のサイトでは古いバージョンの『Chimera』について記載されておりますが、最新版(v1.6.4)は公式ページからDLできますので上記のサイトを参考にしつつ最新版で脱獄を行いましょう。
なお、『Chimera』はiOS12.5.5までに対応していますが、専用パッチをあてることでiOS12.5.7まで脱獄が可能となります。
こちらはPCを用いる必要がありますが、ChimeraはCheckra1nよりも比較的簡単に扱えるのが魅力ですね。
■ iOS 12.0 ~ 12.5.5
最後に紹介するのが『Unc0ver』(v8.0.2)です。

『unc0ver』の特徴は、端末によって異なりますが、iOS11.0~14.8まで対応しているという点です。
Chimeraよりも扱いが複雑ですが、他の端末・iOSバージョンでも結構お世話になるツールなので使えるようにしていると心強いです。ただし、iOS12では12.5.5までしか対応していないので注意です。
【 iOS 11 】
先ほども述べたように、iOS11(11.0~11.4.1)では『unc0ver』が有効ですが、もう一つのツールとして『Electra』を紹介します。

『Electra』はiPhone単体での脱獄も可能なので、iOS11に限ってはこちらを使うのもアリですね。
iOS10以下の脱獄については、各バージョンごとに複数の脱獄方法が存在しますが、紹介していくととてつもなく長くなってしまうので当記事では割愛させていただきます。
6) iPhone 6/6 Plus

iPhone 6、6 PlusはiOS12.5.7(2023年2月現在)が最新です。なお、脱獄状況に関しては先ほど紹介したiPhone 5Sと同じなのでそちらを参照にしてください。
7) iPhone 6S/6S Plus

iPhone 6S、6S PlusはiOS15.7.3(2023年2月現在)が最新です。6Sは個人的に名作だと思っておりますし、まだまだサブ機などで利用している方は多いんじゃないでしょうか。
6S以降のモデルはさらにiOSの幅が広くなっておりますので、各iOSごとに紹介していきますね
【 iOS 15 】
■ iOS 15.0 ~ 15.7.3
iOS15全バージョンに対応した脱獄ツールとして『Palera1n』があります。

こちらはA8~A11デバイス(iPhone 6~X)を対象とした開発者向け脱獄ツールとなっています。MacとLinuxでのみ動作するものですが、先に紹介した『Checkra1n』と同様にUSBにLinuxを構築することでWindowsでも動作可能となる『Palen1x』があります。
基本的にiOS15の脱獄は条件や制限があるのでおすすめしません。現在、iOS15より古いバージョンをお使いの方はアップデートしないことをおすすめします。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.0 ~ 14.8.1
iOS14の全バージョンに対して有効なのが先ほど紹介した『Checkra1n』です。使い方などについてはiOS12と同じです。なお、iOS14.8.1はやや特殊なのでこのバージョンへのアップデートはおすすめしません。
■ iOS 14.0 ~ 14.3
iOS14では先ほど紹介した『unc0ver』も有効ですが、iPhone6S/6S Plusに関してはiOS14.0~14.3という制限があります。お使いのバージョンを確認してiOS14~14.3であれば、Checkra1nよりもunc0verのほうが扱いやすいこちらを利用するのも良いでしょう。
【 iOS 13 】
■ iOS 13.0 ~ 13.7
iOS13全バージョンに対しても『Checkra1n』や『unc0ver』が有効ですが、他の方法として『Odyssey』(v1.2)があります。

手順は『unc0ver』とほぼ同じ流れになるので一度試してみても良いでしょう。
【 iOS 11-12 】
iOS11~12の脱獄に関しては、先ほど記載したiPhone 5Sと同様となっています。
8) iPhone SE

脱獄状況はiPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
9) iPhone 7/7 Plus

脱獄状況はiPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
10) iPhone 8/8 Plus

iPhone8からは最新のiOSであるiOS16がサポートされています。なお、iOS16.3(2023年2月現在)が最新です。
【 iOS 16 】
■ iOS 16.0 ~ 16.3
iOS16の脱獄は、先ほども紹介した『Palera1n』(v1.4.0)が有効です。
こちらはA8~A11デバイス(iPhone 6~X)を対象とした脱獄ツールですが、やはり脱獄においてiOSが新しくなるほど不利になるのでiOS16より古いバージョンをお使いの方はなるべくアップデートを控えましょう。
【 iOS 11-15 】
iOS11~15に関しての脱獄状況は、iPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
11) iPhone X

脱獄状況はiPhone 8/8 Plusと同様となっています。
13) iPhone XS/XS MAX/XR

iPhone XSにはA12というプロセッサが搭載されており、このA12プロセッサ以降のモデルはこれまで紹介してきた脱獄ツールが未対応になるものがあります。
【 iOS 16 】
今現在(2023年2月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS16全般で脱獄はできません。
【 iOS 15 】
■ iOS 15.2 ~ 15.7.1
今現在(2023年2月)、該当iOSでの脱獄は不可能です。
■ iOS 15.0 ~ 15.1.1
A12以降のデバイスではなかなか脱獄に対応しておりませんが、iOS15.0~15.1.1に関しては『XinaA15』が有効です。

先に紹介した『Checkra1n』はA8~11デバイスを対象としていますが、この『XinaA15』はA12以降のデバイスを対象としています。
とはいえ現状ではテスト版となっており、まだまだ不具合などもあるようなので対応を待つのがベターかも知れません。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.0 ~ 14.8
iOS14全般では『unc0ver』が有効です。ただし、iOS14.4~14.5.1においては多少手順が異なるようです。
ちなみに、これまでiOS14の脱獄をサポートしていた『Checkra1n』は何度も言っていますが対象がA8~11デバイスとなっており、A12以降のデバイスには使えません。
【 iOS 12-13 】
iOS12~13に関してもA12以降のデバイスでは『unc0ver』が有効です。
14) iPhone 11/Pro/Pro MAX

脱獄状況はiPhone XS/XS MAX/XRと同様となっています。なお、初期搭載はiOS13~です。
15) iPhone SE(第二世代)

脱獄状況はiPhone XS/XS MAX/XRと同様となっています。なお、初期搭載はiOS13~です。
16) iPhone 12/mini/Pro/Pro MAX

【 iOS 16 】
今現在(2023年2月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS16全般で脱獄はできません。
【 iOS 15 】
こちらもiPhone XSシリーズのiOS15と同様にiOS15.0~15.1.1においてのみ『XinaA15』が有効です。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.6 ~ 14.8
A13デバイス(iPhone11やSE2)までは、iOS14全般における脱獄は『unc0ver』で可能でしたが、A14デバイス(iPhone12シリーズ)以降のデバイスにおけるiOS14.6~14.8は現状脱獄不可となっています。
■ iOS 14.0 ~ 14.5.1
こちらのバージョン帯では『unc0ver』が有効です。『unc0ver』の対応端末やiOSはかなり分岐していますので以下のサイトも参考までにご覧ください。
17) iPhone 13/mini/Pro/Pro MAX

iPhone 13シリーズは初期搭載iOS14.0~となっていますが、今現在(2023年2月)においては、iOS15.0~15.1.1における『XinaA15』のみ有効です。
残念ながらiPhone 13シリーズ以降では『unc0ver』も未対応という現状ですね。
18) iPhone 14/Pro/Pro MAX

iPhone 14シリーズは初期搭載iOS16.0~となっており、脱獄情報については全くなく、現状では脱獄不可といった状態です。まだまだ解析などが進んでいない状況なんでしょうね…。
19) iPhone SE(第三世代)

iPhone SE(第三世代)においてもiPhone 14と同様、脱獄の目途は立っていません。
③ 今後の脱獄対応
長々とiPhoneのシリーズごとに脱獄状況をまとめていきましたが、現状では
・iPhone 14シリーズ
・iPhone SE(第三世代)
2022年以降に発売されたモデルはすべて、iOSに関わらず脱獄不可となっています。
ただ最近では、iOS15においてはiOS15.0~15.4.1で脱獄を可能とする『Fugu15』の改修作業が行われており、今後のアップデートでiOS15の脱獄できる幅が広がるかも知れません。
④ さいごに
これは最初に書くべき内容だと思うんですが、脱獄はサブ端末で行うようにしましょう。近年は脱獄端末に対する規制が多くなってきており、銀行アプリ(ネットバンクなど)や決済アプリ(PayPayなど)は脱獄した端末だと使えないことも多くなっています。メイン端末で脱獄してしまうと、これらのアプリが使えなくて逆に不便になる場合もあります。サブ端末だと最悪故障しても日常生活にそこまで支障はありませんしね!
さいごに、当記事でも大変お世話になった『Tools 4 Hack』さんでは、脱獄情報など数多く扱っておりますのでぜひご覧ください。
コメント