今回はiPhoneの脱獄(Jailbreak)方法についてまとめてみました。
脱獄方法はiPhoneの世代やiOSのバージョンごとに数多く分岐するので現時点(2023年10月)での情報を記載します。
- ① 脱獄(Jailbreak)とは
- ② 世代別・脱獄(Jailbreak)方法
- iPhone 3GS
- iPhone 4
- iPhone 4S
- iPhone 5/5C
- iPhone 5S
- iPhone 6/6 Plus
- iPhone 6S/6S Plus
- iPhone SE
- iPhone 7/7 Plus
- iPhone 8/8 Plus
- iPhone X
- iPhone XS/XS MAX/XR
- iPhone 11/Pro/Pro MAX
- iPhone SE(第二世代)
- iPhone 12/mini/Pro/Pro MAX
- iPhone 13/mini/Pro/Pro MAX
- iPhone 14/Pro/Pro MAX
- iPhone SE(第三世代)
- iPhone 15/Plus/Pro/Pro MAX
- ③ まとめ
- ④ さいごに
① 脱獄(Jailbreak)とは
この記事を見ている方の大半は脱獄(Jailbreak)について説明不要かと思いますが、軽くだけ説明しておきます。

脱獄(Jailbreak)とは、iPhoneやiPadなどの基本プログラムであるiOSを非公式ツールを用いて改変することで、Appleの認可を受けていないアプリを動作可能にできるというものです。
要するに、通常のiPhoneやiPadではできないことを可能にするってことですね。具体的には、
- ホーム画面を自由にカスタマイズ
- YouTubeやSNSの動画を直接DL
- システムフォントを変更
- ネットの広告ブロック
などなど挙げればキリがないくらいあります。気になる方はググってみてくださいね。
② 世代別・脱獄(Jailbreak)方法
では早速iPhoneの脱獄方法について紹介していきますが、その前に注意事項を記載しますので目を通してくださいね。
脱獄をすると端末が動かなくなったり、公式の修理を受けられなくなるといったリスクがありますので当記事を参考にされる方はすべて自己責任でお願いいたします。
なお、iPhoneの世代・iOSバージョンごとに紹介していきますが、iPhone 3GS(2009年)~iPhone 5(2012年)まではiOSの最終バージョンのみとなります。
1)iPhone 3GS
2)iPhone 4
3)iPhone 4S
4)iPhone 5/5C
5)iPhone 5S
6)iPhone 6/6 Plus
7)iPhone 6S/6S Plus
8)iPhone SE
9)iPhone 7/7 Plus
10)iPhone 8/8 Plus
11)iPhone X
12)iPhone XS/XS MAX/XR
13)iPhone 11/Pro/Pro MAX
14)iPhone SE(第二世代)
15)iPhone 12/mini/Pro/Pro MAX
16)iPhone 13/mini/Pro/Pro MAX
17)iPhone 14/Pro/Pro MAX
18)iPhone SE(第三世代)
19)iPhone 15/Plus/Pro/Pro MAX
iPhone 3GS

iOS 6.1.6(最終版)は『p0sixspwn』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
ざっくりとした流れとしては、iPhoneをPCに接続し『p0sixspwn』の画面にある「Jailbreak」ボタンを押してしばらく待つだけですね。
iPhone 4

iOS 7.1.2(最終版)は『Pangu』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
iPhoneの日付を【2014年6月2日】に手動で変更するというちょっと変わった手順が含まれますが、特に難しい操作はありませんので簡単にできるかと思います。
iPhone 4S

iOS 9.3.6(最終版)は以下の3つの脱獄ツールが有効です。
- Phoenix
- p0laris
- openpwnage
どれも一長一短といった感じですが、個人的には『Phoenix』がおすすめですので、以下のサイトを参考にしてみてください。
今回は少し作業が複雑になりますが、上記の3つをそれぞれ試してみるのも良いでしょう。
iPhone 5/5C

iOS 10.3.4(最終版)は『h3lix』で脱獄可能です。詳しくは以下のサイトから。
なお、iPhone 5Cは最終iOSが10.3.3となりますが、5Cでも『h3lix』で脱獄可能です。
iPhone 5S

iPhone 5S以降のモデルはiOSバージョンによって脱獄の可否や方法が分かれてくるので、ここからはiOSごとに紹介していきます。なお、iOS12.5.7(2023年10月現在)が最新です。
【 iOS 12 】
■ iOS 12.0 ~ 12.5.7
iOS12の全バージョンに対応した脱獄ツールが『Checkra1n』です。

最新バージョン | Checkra1n 0.12.4 beta |
対応OS | Mac / Linux |
【 脱獄手順 】
以下の記事を参考にしてみてください。なお、記事内のCheckra1nは古いバージョンのものですが基本的な手順は同じですので最新の『Checkra1n 0.12.4 beta』をダウンロードしたうえで実践してみてください。
ただし、このCheckra1nはMacとLinuxでのみ動作するので、Windowsユーザーには無縁かと思われますが、USBメモリにcheckra1nを動かすためのLinux環境を構築し、Windowsでも実行出来る『checkn1x』とツールが存在しますのでこちらを使えばWindowsでも脱獄作業が行えます。
最新バージョン | checkn1x 1.1.7 |
形式 | .iso |
インストールや使い方については以下の記事を参考に。
Windowsの場合はUSBにLinuxを構築するという手間が増え、これまでの脱獄ツールよりも作業が増えますが全iOS12に対応しているのは魅力ですね。
■ iOS 12.0 ~ 12.5.7
続いて紹介するのは『Chimera』(v1.6.5)です。

この『Chimera』の特徴としては、これまでに紹介した脱獄ツールのようなPCを用いての脱獄だけでなく、iPhone単体でも脱獄が可能です。
上記のサイトでは古いバージョンの『Chimera』について記載されておりますが、最新版(v1.6.5)は公式ページからDLできますので上記のサイトを参考にしつつ最新版で脱獄を行いましょう。
こちらはPCを用いる必要がありますが、ChimeraはCheckra1nよりも比較的簡単に扱えるのが魅力ですね。
■ iOS 12.0 ~ 12.5.5
最後に紹介するのが『Unc0ver』(v8.0.2)です。

『unc0ver』の特徴は、端末によって異なりますが、iOS11.0~14.8まで対応しているという点です。
Chimeraよりも扱いが複雑ですが、他の端末・iOSバージョンでも結構お世話になるツールなので使えるようにしていると心強いです。ただし、iOS12では12.5.5までしか対応していないので注意です。
【 iOS 11 】
先ほども述べたように、iOS11(11.0~11.4.1)では『unc0ver』が有効ですが、もう一つのツールとして『Electra』を紹介します。

『Electra』はiPhone単体での脱獄も可能なので、iOS11に限ってはこちらを使うのもアリですね。
iOS10以下の脱獄については、各バージョンごとに複数の脱獄方法が存在しますが、紹介していくととてつもなく長くなってしまうので当記事では割愛させていただきます。
iPhone 6/6 Plus

iPhone 6、6 PlusはiOS12.5.7(2023年10月現在)が最新です。なお、脱獄状況に関しては先ほど紹介したiPhone 5Sと同じなのでそちらを参照にしてください。
iPhone 6S/6S Plus

iPhone 6S、6S PlusはiOS15.7.9(2023年10月現在)が最新です。6Sは個人的に名作だと思っておりますし、まだまだサブ機などで利用している方は多いんじゃないでしょうか。
6S以降のモデルはさらにiOSの幅が広くなっておりますので、各iOSごとに紹介していきますね
【 iOS 15 】
■ iOS 15.0 ~ 15.7.9
iOS15.0~15.7.9に対応した脱獄ツールとして『Palera1n』があります。

こちらはA8~A11デバイス(iPhone 6~X)を対象とした開発者向け脱獄ツールとなっています。
最新バージョン | Palera1n v2.0.0 Beta 7 |
対応OS | Mac / Linux |
【 脱獄手順 】
以下の記事を参考にしてみてください。なお、記事内のPalera1nは古いバージョンのものですが基本的な手順は同じですので最新の『Palera1n v2.0.0 Beta 7』をダウンロードしたうえで実践してみてください。
なお、Palera1nはMacとLinuxでのみ動作するものですが、先に紹介した『Checkra1n』と同様にUSBにLinuxを構築することでWindowsでも動作可能となる『Palen1x』があります。
最新バージョン | Palen1x 1.1.0 |
形式 | .iso |
インストールや使い方については以下の記事を参考に。
基本的にiOS15の脱獄は条件や制限があるのでおすすめしません。現在、iOS15より古いバージョンをお使いの方はアップデートしないことをおすすめします。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.0 ~ 14.8.1
iOS14の全バージョンに対して有効なのが先ほど紹介した『Checkra1n』です。使い方などについてはiOS12と同じです。なお、iOS14.8.1はやや特殊なのでこのバージョンへのアップデートはおすすめしません。
■ iOS 14.0 ~ 14.3
iOS14では先ほど紹介した『unc0ver』も有効ですが、iPhone6S/6S Plusに関してはiOS14.0~14.3という制限があります。お使いのバージョンを確認してiOS14~14.3であれば、Checkra1nよりもunc0verのほうが扱いやすいこちらを利用するのも良いでしょう。
【 iOS 13 】
■ iOS 13.0 ~ 13.7
iOS13全バージョンに対しても『Checkra1n』や『unc0ver』が有効ですが、他の方法として『Odyssey』(v1.2)があります。

手順は『unc0ver』とほぼ同じ流れになるので一度試してみても良いでしょう。
【 iOS 11-12 】
iOS11~12の脱獄に関しては、先ほど記載したiPhone 5Sと同様となっています。
iPhone SE

脱獄状況はiPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
iPhone 7/7 Plus

脱獄状況はiPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
iPhone 8/8 Plus

iPhone8からはiOS16がサポートされています。なお、iOS16.7(2023年10月現在)が最新です。
【 iOS 16 】
■ iOS 16.7
2023年10月現在、脱獄は不可となっておりますので対応を待ちましょう。
■ iOS 16.0 ~ 16.6.1
iOS16.0~16.6.1の脱獄は、先ほども紹介した『Palera1n』が有効です。
最新バージョン | Palera1n v2.0.0 Beta 7 |
対応OS | Mac / Linux |
脱獄方法に関しては先ほど紹介した、Palera1nと同様です。
こちらはA8~A11デバイス(iPhone 6~X)を対象とした脱獄ツールですが、やはり脱獄においてiOSが新しくなるほど不利になるのでiOS16より古いバージョンをお使いの方はなるべくアップデートを控えましょう。
【 iOS 11-15 】
iOS11~15に関しての脱獄状況は、iPhone 6S/6S Plusと同様となっています。
iPhone X

脱獄状況はiPhone 8/8 Plusと同様となっています。
iPhone XS/XS MAX/XR

iPhone XSにはA12というプロセッサが搭載されており、このA12プロセッサ以降のモデルはこれまで紹介してきた脱獄ツールが未対応になるものがあります。
また、これ以降の機種からはiOS17がサポートされています。
【 iOS 17 】
今現在(2023年10月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS17全般で脱獄はできません。
【 iOS 16 】
今現在(2023年10月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS16全般で脱獄はできません。
【 iOS 15 】
■ iOS 15.5 ~ 15.7.1
今現在(2023年10月)、該当iOSでの脱獄は不可能です。
■ iOS 15.0 ~ 15.4.1
A12デバイス以降の該当iOSでは新しく登場した『RootHide』が有効です。

RootHideは後述する『Dopamine』を土台として作られた脱獄ツールで、脱獄対策の回避が強化されています。
【 脱獄手順 】
以下の記事を参考にしてみてください。
A12デバイス以降の該当iOSでは、先にも少し触れましたが『Dopamine』も有効です。

【 脱獄手順 】
以下の記事を参考にしてみてください。
なお、上記の記事では古いバージョンのDopamineがインストールされるので最新のバージョン(1.1.7)にアップデートしておきましょう。(以下参照)
■ iOS 15.0 ~ 15.1.1
iOS15.0~15.1.1に関しては『XinaA15』という手段もあります。

先に紹介した『Checkra1n』はA8~11デバイスを対象としていますが、この『XinaA15』はA12以降のデバイスを対象としています。
紹介しておいてなんですが、こちらはすでに開発が終了しており、独特な脱獄環境なのであまりお勧めはできません・・・。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.0 ~ 14.8
iOS14全般では『unc0ver』が有効です。ただし、iOS14.4~14.5.1においては多少手順が異なるようです。
ちなみに、これまでiOS14の脱獄をサポートしていた『Checkra1n』は何度も言っていますが対象がA8~11デバイスとなっており、A12以降のデバイスには使えません。
【 iOS 12-13 】
iOS12~13に関してもA12以降のデバイスでは『unc0ver』が有効です。
iPhone 11/Pro/Pro MAX

脱獄状況はiPhone XS/XS MAX/XRと同様となっています。なお、初期搭載はiOS13~です。
iPhone SE(第二世代)

脱獄状況はiPhone XS/XS MAX/XRと同様となっています。なお、初期搭載はiOS13~です。
iPhone 12/mini/Pro/Pro MAX

【 iOS 17 】
今現在(2023年10月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS17全般で脱獄はできません。
【 iOS 16 】
今現在(2023年10月)、A12以降のデバイスでは基本的にiOS16全般で脱獄はできません。
【 iOS 15 】
こちらもiPhone XSシリーズのiOS15と同様に、iOS15.0~15.4.1では『RootHide』や『Dopamine』(iOS15.0~15.1.1においては『XinaA15』)が有効です。
【 iOS 14 】
■ iOS 14.6 ~ 14.8
A13デバイス(iPhone11やSE2)までは、iOS14全般における脱獄は『unc0ver』で可能でしたが、A14デバイス(iPhone12シリーズ)以降のデバイスにおけるiOS14.6~14.8は現状脱獄不可となっています。
■ iOS 14.0 ~ 14.5.1
こちらのバージョン帯では『unc0ver』が有効です。『unc0ver』の対応端末やiOSはかなり分岐していますので以下のサイトも参考までにご覧ください。
iPhone 13/mini/Pro/Pro MAX

iPhone 13シリーズは初期搭載iOS14.0~となっていますが、今現在(2023年10月)では、iOS15.0~15.4.1では『RootHide』や『Dopamine』(iOS15.0~15.1.1においては『XinaA15』)が有効です。
残念ながらiPhone 13シリーズ以降では『unc0ver』も未対応という現状ですね。
iPhone 14/Pro/Pro MAX

iPhone 14シリーズは初期搭載iOS16.0~(最新はiOS17.0.2)となっており、現状では脱獄不可といった状態です。まだまだ解析などが進んでいない状況なんでしょうね…。
iPhone SE(第三世代)

iPhone SE(第三世代)では初期搭載がiOS15.4~であり、iOS15.4~15.4.1のバージョンにおいてのみ、『RootHide』や『Dopamine』が有効です。
iPhone 15/Plus/Pro/Pro MAX

2023年10月現在、最新の機種で初期搭載iOS17~となっており脱獄は不可です。
③ まとめ
長々とiPhoneのシリーズごとに脱獄状況をまとめていきましたが、現状では
・iPhone 14、15シリーズ
・A12デバイス以降のiOS16、17
以上は脱獄不可となっています。何度も言っていますが、iOSのバージョンは上がれば上がるほど脱獄が不利になりますので極力アップデートは避けたほうが良いでしょう。
④ さいごに
さいごに、当記事でも大変お世話になった『Tools 4 Hack』さんでは、脱獄情報など数多く扱っておりますのでぜひご覧ください。
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